創業39年。親しみはそのままに、新しいおいしさも

カリッと香ばしい厚切り「シナモントースト」とコク深い「カフェラテ」

千本丸太町下がる東側にある、創業39年を迎えた喫茶店。地元で長く愛されてきた店は、2015年に現店主が先代から受け継ぎ、時代に合わせてリニューアル。喫茶店らしい親しみやすさはそのままに、店名を一新し、増えていたメニューを絞って手作りの味を充実させた。

銅板で焼くホットケーキを看板に据え、自家製プリンをブラッシュアップ。トースト類も見直し、「シナモントースト」はより分厚く、より香ばしく生まれ変わった。

 

2度焼きでカリッとふわっと。甘い香り広がるシナモントースト

2度焼きした香ばしい表面。仕上げの追いシナモンで一層香り豊かに

「シナモントースト」は、2度焼きが特徴。まずは食パンにバターをのせてトースト。じゅわっとバターが染みた表面に、シュガーとシナモンをたっぷりとまぶして再び焼き上げる。仕上げにシナモンひと振り重ねれば、甘く刺激的な香りが立ち上る香ばしいトーストが完成。

シナモントースト640円

サンドイッチやトーストに使う食パンは、毎日食べても飽きないシンプルな味わい。メニューによって厚さを変え、注文ごとにスライスする。なかでも一番の厚さを誇る「シナモントースト」は、焼き締まることで食感を損ねないよう、耳の2辺を切り落として半分にする心遣いも。表面はカリッと香ばしく、中はふわっとやわらかく、噛むたびにやってくる食感の変化が楽しい。

添えられるホイップクリームは、動物性と植物性をブレンド。コクと軽さのバランスがちょうどよく、シナモンの香りとよく合う。たっぷりとつけて頬張れば、甘さと香りのハーモニーにうっとり、心とろける食べ心地。

 

深いコクとふんわりミルク。本格エスプレッソのカフェラテ

カフェラテ600円

「カフェラテ」は、リニューアル後に導入したエスプレッソマシンで淹れる本格派。コーヒー豆はすべて大阪・山本珈琲による焙煎。エスプレッソは深めの焙煎ならではの力強い苦味とじんわり広がる甘みがあり、ミルクとあわせてもコクがしっかりと残る。

スチームミルクで素早くハートを描く店主の、見ほれるような手さばき

店主は京都の老舗珈琲店で働いた経験を持ち、バリスタとしてラテアートも担当。1杯ずつ丁寧に仕上げてくれる。エスプレッソドリンクだけでなく、オリジナルブレンドやアメリカンのドリップコーヒーも用意。こちらもしっかり深めの、“京都の喫茶店らしい”深みとコクが際立つ味わい。

 

光に包まれる開放感。面影息づく居心地よい店内

たっぷり光が差し込む窓際の席は、どこかヨーロッパのカフェにいる気分に

店内はリニューアル前の面影を残し、窓際の席は打ちっぱなしコンクリートの内装やマリンスタイルの椅子はそのまま。古くから通う客も落ち着いて過ごせる、変わらぬ雰囲気を保っている。

オープンカウンターと柱のない空間が、店内の開放感を引き立てる

時代の流れに合わせて分煙とし、店奥に完全分離型の喫煙席を新設。煙が苦手な人も、珈琲と一緒に一服したい人も、どちらも気兼ねなくくつろげる空間となった。

 

世代を超えて愛される、懐かしくて新しい喫茶店

千本通りに面した大きな窓で、入りやすい店構え

外観はひさしを取り払い、以前より明るくすっきりとした印象に。リニューアル後はインスタで知ったという若い客や外国人観光客など、客層がぐっと豊かになった。新しい客層には、特に看板メニューのホットケーキが大人気。ほかに、ランチにはナポリタンやオムライス、カレーなど、デザートには自家製プリンやクリームソーダといった喫茶店の王道メニューも揃える。どんな人も、どんなシーンでも、あたたかく迎えてくれる懐の深さがありがたい。

リニューアル前から残る柱の看板が、当時の記憶を伝えている

店先には以前の店名「café de YAMAZAKI」を残す看板が。店名やメニューは変わっても、大切にしたいのは、「お客様に親切に」という姿勢。スタッフの笑顔が心地よく、心をゆっくりと休められる、これからも街にずっとあってほしい喫茶店。