照り照りの甘酢餡を纏った存在感が人気の中華料理・酢豚。町中華風とも京都風ともまた違う、まだ見ぬ「京都の酢豚」を探して集めました!
黒く輝く餡が美しい「黒醋の酢豚」を、城陽寺田[中国料理 かしの木]で。

城陽市寺田の住宅街にひっそりと佇む中国料理店。
「黒醋の酢豚」は、昼のセットでも夜のアラカルトでも味わえる人気メニューのひとつ。
味がよく染み込むように切り込みを入れ、衣をつけて高温の油でカラっと揚げた豚ヒレ肉とタケノコやレンコン、キュウリ、パプリカの素揚げをぐつぐつと滾る黒酢餡へ一気に投入。黒酢餡は中国の「鎮江香醋」をベースに、中国と日本の醤油を加えたもの。味の要は、なんと塩。しょっぱさを感じない絶妙な塩梅で加えることで、餡の旨みをさらに際立たせている。甘みは最小限。少量の沖縄の黒糖でコクのある味わいに、上白糖と水あめで作るしっかり焦がしたカラメルでより黒く艶やかに仕上げる。
湯気とともに黒酢餡の芳醇な香りが立ち上り、黒光りする餡をまとってツヤツヤと輝く具材が食欲をそそる。酸味も甘みも程よく上品で、噛むほどに奥深い旨みがじんわりと広がる。豚肉も野菜もごろりと大ぶりで、食べ応え抜群。皿にたっぷりと広がる黒酢餡を贅沢に絡ませて、白ごはんと一緒に食べるのもおすすめ。昼のセットの場合は、酢豚の量を少し減らし、ごはん、スープ、デザートがつく。
黒酢と白酢、2種の味わいの違いを楽しんで。聖護院[七福家]のバラエティ豊かな酢豚メニュー


左京区・聖護院で愛されている上海家庭料理店。気軽な定食メニューが豊富に揃うランチ営業と、一人でも大勢でも気兼ねなくゆっくり楽しめる夜営業と。昼と夜で異なる楽しみ方ができ、夜のメニューは約100種にも上る。
「げんこつをイメージして作りました」という「京都肉球(豚肉の肩ロースげんこつ揚げの黒酢がけ)」は衝撃の名物酢豚メニュー。
直径10センチ弱もある球体は、豚肩ロースを片栗粉でひとまとめにして、じっくりカラリと揚げたもの。中国・上海の北に隣接する江蘇省鎮江市名産の黒酢を使ったタレをまとったその姿は、まさに「肉球」。
フォークとスプーンで真ん中から割って食べると、外側はカリッと、中はむっちりとしてジューシーな仕上がり。芳醇な香りとまろやかな酸味、深いコクが特徴の黒酢の風味がくせになる、ほかのどこにもない酢豚。下に敷かれた長芋の素揚げのシャキシャキ&ほっくりとした食感も箸休めにちょうど良い。食べ終わったあとは唐揚げやご飯を追加で注文して、余った黒酢タレをかけて食べるという楽しみ方も。
「古老豚(具だくさんの酢豚)」は、玉ねぎ、にんじん、ピーマン、たけのこ、4種の野菜と豚肩ロースがゴロゴロ入った酢豚。中国の白酢のほか、レモン汁など様々な調味料を加えた甘酢タレは、雑味のないすっきりとした味わい。油が少なく上品な食べ心地ながら、大ぶりに切られた具材の食感が楽しく、満足度の高い逸品。具だくさん酢豚の黒酢バージョンも有り。
分厚い味しみ豚肉に、ベリー香るまろやかな黒酢餡。下鴨[中華BASE 人授]の「2種ベリーの黒酢豚」

2025年8月、北大路沿いにオープンした中華料理店。親しみやすい中華料理をリーズナブルに提供している。
「2種ベリーの黒酢豚」は夜の人気アラカルト。厚みのある豚バラ肉に、甘みのある黒酢餡をとろり。豚肉はサクッと軽やかな衣をまとい、黒酢餡が絡むと食感が柔らかく変化する。黒酢餡を少し絡めるだけで、食感のコントラストが際立って面白い。黒酢餡は甘酸っぱいベリー仕立て。厳選した熟成黒酢に、ぶどうとブルーベリーの甘い酒を加えて作っている。甘みと酸味のバランスを慎重に整えた、まろやかな味が新鮮。豚肉の旨みがベリーの香りに包まれ、一口目から華やかな風味が広がる。
旬の焼き野菜とサラダを添えた洋食のエッセンスが感じられる盛り付け。風味豊かな担々麺など、ほかに数品を注文して、2~3人でシェアしながら味わいたい。
昼は日替わりのセットメニュー、夜はアラカルトを中心に展開。皮・餡ともに自家製の「肉まん」など、手間暇を惜しまず作る料理が並ぶ。「料理を作るのも、考えるのも好き」と店主が話す通り、鶏もも肉とホタテから選べる「XO醤バターソース」などの、中華をベースにひと手間を加えた一皿も多い。
