京都で味わう、ニューヨークの名店の味

仏光寺柳馬場西入るにある小さなビストロ。店主はニューヨークで料理を学び、マンハッタンの名店「ル・サーク」にて女性初のスー・シェフを務めるなど活躍。約30年のアメリカ生活を経て帰国後、2022年にこの店をオープンした。
イメージしたのは、ダウンタウンのカジュアルレストラン。さまざまな人種が集うニューヨークは、料理も多国籍で多彩。こちらでもジャンルにとらわれない自由な発想で、アルコールのアテからメイン、店主自慢の本格デザートまでをラインナップする。
「クレーム・ブリュレ」は、「ル・サーク」の名物オーナーだったシリオ・マチオーニ氏が世に広め、1980年代のアメリカで爆発的に流行させたシグニチャーディッシュ。「Bistro Bleecker」でも、そのオリジナルレシピで提供する。
バニラ香る、滑らかで濃厚なクレーム・ブリュレ

まず目を引くのは、均一にこんがりと焼き上げられたキャラメリゼ。スプーンの背でコンッとたたくと、パリパリッとヒビが入り、中からとろりとしたカスタードクリームが顔を覗かせる。

湯せん焼きで仕上げる生地は、濃厚ながらもシルクのように滑らか。たっぷりのバニラビーンを使うのが「ル・サーク」のレシピの特徴で、スプーンですくえば、バニラのリッチな香りがふわりと立ち上る。
フランス産のブラウンシュガーを使用したキャラメリゼは、バーナーで焦げる寸前まで炙ることで、ラム酒のような深いコクを引き出している。卵と砂糖、生クリームでつくるシンプルなカスタードの控えめな甘さとのバランスも抜群。キャラメリゼのパリッした歯触りとほろ苦さをまとったクリームが、舌の上でとろりと溶けて、後に上品な余韻が続く。
東海岸の定番ディッシュを、ビストロスタイルで

メイン料理のおすすめは「サーモンケーキ」。アメリカ東海岸で家庭料理として親しまれるカジュアルな一品で、こちらではほぐしたサーモンにたっぷりのハーブとパプリカを合わせ、パン粉をまぶして揚げ焼きにしている。味付けにはアメリカで定番のシーフード用シーズニングが欠かせない。
外側はサクッと香ばしく、中はしっとりふんわり、パプリカの食感が程よくアクセントに。ディルとパセリを効かせたヨーグルトソースが添えられており、たっぷりとつければ、爽やかな酸味と清々しいハーブの香りが、サーモンの濃厚な旨みを引き立てる。冷たいソースと温かいサーモンケーキのコントラストで、さっぱりと軽やかな食べ心地。

「サーモンケーキ」は、バンズに挟んで「サーモンバーガー」としても提供。他に、ニューヨークで人気のミニチュアサイズの「スライダーバーガー」や、チーズとプルドポークを挟んだケサディーヤ、にんじんのラペなど、アルコールに合わせたいスナックが豊富に揃う。ジャークチキンやステーキフリットといったメイン料理も用意。さらに、旬素材を使ったメニューが季節ごとに登場する。
ダウンタウンの気配漂う、モダン・ヴィンテージ空間

ダウンタウンのグリニッジ・ヴィレッジにある店を意識した店内は、白く塗られたレンガ壁にブルーが映えるモダン・ヴィンテージスタイル。明るすぎない照明が落ち着いたムードを演出する。



格子窓風の間仕切りには手書きメニューがびっしり。壁に掲げられたレコードジャケットや、伝統的なバーでよく見られる画鋲で壁に留められた紙幣など、隅々にまで店主のニューヨークへの想いと現地での経験が息づいている。
四条烏丸近くの、ニューヨークスタイルビストロ

店名は、ダウンタウンにあるブリーカーストリートに由来。グリニッジ・ヴィレッジとウェスト・ヴィレッジを東西に貫く通りで、まさにこの店がイメージするエリアに位置する。

京都・四条烏丸で過ごす、ニューヨークスタイルのディナータイム。料理とワインを楽しんだ後は、「クレーム・ブリュレ」とともに、甘くほろ苦い夜の余韻を。
