気軽なスペインバルの、本格クレマカタラーナ

烏丸五条にある、気軽に立ち寄れるスペインバル。スペインワインを主役に、小皿料理のタパスや、サンドイッチのボカディージョが並ぶ。
本場のレシピで作るクレマカタラーナは、食感のコントラストが絶妙。キャラメリゼしたグラニュー糖の下に、冷たいカスタードが控える。スプーンを入れると表面が静かに崩れ、あふれ出すのはなめらかなカスタード。口の中でシャリシャリのグラニュー糖と、とろみのあるカスタードが溶け合って、食感の違いが心地よい。
オレンジとレモンの皮で、濃厚な香りのカスタードに

さらに、カスタードの濃厚な香りが魅力。牛乳にシナモンスティック、オレンジとレモンの皮を加え、じっくり煮込んで香りを引き出して作る。店主によると、手軽なバニラエッセンスを使わずに、素材本来の香りを生かすのがスペイン流。オレンジなどの爽やかな香りに、砂糖や卵のコクが重なり、まったりとしたリッチな甘さが口いっぱいに広がる。

キャラメリゼに使うのは、直火で熱したコテ。カウンター越しにキッチン奥で仕上げる様子が見え、じゅわっという音とともに、もくもくと上がる煙には思わず目を見張る。

スペインの郷土料理「コシード」が定番

看板メニューは、体が温まるコシード。スペインの広い地域で親しまれているコシードは、肉や野菜を塩でコトコト煮込み、特別な日に大人数で囲む郷土料理。こちらでは「素材を余すことなくシンプルに味わう、スペインの文化を伝えたい」との思いで、数年前から登場した。鶏肉と豚肉のブイヨンを使ったスープは、具材のエキスが溶け込み、コク深くまろやか。ジューシーな肉は旨みが際立ち、ほくほくの野菜は自然な甘みをしっかりと味わえる。素朴な見た目ながらも、一口ごとにしみじみと満足できる一品。
スペインのずっしり重いオジャ鍋で作るコシード。黒いフタを開けた瞬間、湯気がふわりと立ち上がり、思わず歓喜の声をあげたくなる。温かいまま楽しめるのがうれしい。3時間近く煮込んだ具材はみずみずしく、食べるたびに感動。ゴロゴロとした大きめサイズで、玉ねぎやニンジン、ジャガイモ、自家製の塩豚、スペイン産のソーセージなどが揃う。夏限定の、レモンが効いたさっぱり味のコシードも見逃せない。

カジュアルな立ち飲みスタイルで、昼も夜も気ままに過ごす

人通りの多い烏丸通に面したスペインバル。店内はテーブル席と、椅子のない立ち飲みスタイルのカウンターを用意する。スタッフと気さくに言葉を交わせるカジュアルな雰囲気で、一人でもふらっと足を運びやすい。入店したら、まずはスペインワインとタパスを。小ぶりのタパスは、スパニッシュオムレツのトルティージャや、鮮魚の酢漬けを用意する。おばんざいのように少しずつ味わえ、自然と手が伸びてしまいそう。土日祝の営業は11時30分から24時まで。昼も夜も、温かく迎えてくれる。


