味わい濃厚！一年中楽しめる栗づくしのタルト｜KYOTO OYATSU CLUB 第117回
向日市の観光名所・竹の径近くにあるタルトと焼菓子の店。素材ひとつひとつと丁寧に向き合い、それぞれの個性を生かしたタルトを手作りしている。タルト生地やクレーム・ダマンド、重ねるクリームを素材ごとに変え、フルーツタルトには、メインの「甘み」を生かしつつアクセントとなる「酸味」の要素をプラスしたものを多く揃える。余計なものは加えずに丁寧に焼き上げるからこそ、素材本来の味わいの中に個性がきらりと光る。
「ぐるぐるモンブランタルト」は、オープン当初から根強いファンを持つ人気の逸品。パイのように軽やかでサクサクのタルト生地パート・ブリゼに、栗ペーストを混ぜ込んだクレーム・ダマンド（アーモンド生地）と生クリームを重ね、さらにモンブランクリームを「ぐるぐる」とデコレート。大粒の栗の渋皮煮を添えた、モンブラン好きにはたまらない栗づくしのタルト。
ひと口目から押し寄せる栗の風味。クリームの濃厚な味わいと生地の軽やかさが織りなすコントラストが絶妙で、贅沢な余韻を残す。「ぐるぐるモンブラン」は通年で味わえるのがうれしい。秋には限定の「和栗モンブラン」も登場予定で、こちらもぜひ味わいたい。
初秋のきらめき！旬の味覚を使った限定タルト
お菓子作りが好きで、イベントでタルトや焼菓子を販売していた店主が、念願の実店舗を構えたのは2021年。当初は焼き込みタルトが中心だったが、客の声に応えるうち、旬のフレッシュフルーツを使ったタルトがショーケースを彩るように。
「シャインマスカットのタルト」は、岡山県の契約農家から届く高糖度の「晴王」を使用。芳醇な香りとしっかりした甘みを、コクのあるカスタードクリームと生クリームが優しく包み込む、初秋のお楽しみ。さらに、パッションフルーツのジュレを忍ばせてあり、華やかな甘みとキュンとした酸味がリフレインする、存在感あるタルト。
ぎっしり並んだ洋梨のコンポートににじむ紫色は、カシスの果実。「洋梨カシスのタルト」は、ザクザクのクッキーのように香ばしいタルト生地パート・シュクレに、アールグレイを練り込んだクレーム・ダマンドを重ねている。バター香る生地と爽やかな紅茶の香りに、カシスの酸味が鮮やかなアクセントを添える、ほかにはない大人の味わい。
地元・向日市だけでなく、洛西や長岡京からも多くの人が足を運ぶ。地域の催しやコラボイベントなどにも積極的に参加し、地域で愛されて5年目。「まるでカフェで食べるような贅沢な味を、自宅で気軽に」がコンセプト。素材を惜しみなく使った、食べ応えある贅沢なタルトに出会える一軒。
