愛宕神社への参拝者の疲れを癒やした名物「志んこ」


江戸初期創業の「平野屋」は、愛宕神社一の鳥居の茶屋として始まった。こちらで代々、愛宕神社への参拝者の疲れを癒やしてきたのが名物「志んこ」。特徴的な形は、愛宕山のつづら折りの山道を模したもの。14代目を数える女将が米粉を山水でこね、おくどさんで蒸し上げて作る。味は抹茶、白、ニッキの3種類。上にかかったきなこと黒糖をまぶして食べれば、素朴な甘みが身に沁みる。きなこをまとった黒糖のホロホロ解ける口当たりも優しい。手作りの黒文字楊枝と匙に見立てた椿の葉に、野のもてなしの趣を感じる。桜茶と抹茶付。志んこと抹茶880円

愛宕山のふもとに400年。おいしい鮎料理でも有名


土間には今もおくどさんがシューシュー音を立てる。

奥嵯峨にて400年。苔むす茅葺き屋根の建物は当時のまま。こちらは鮎料理でも知られ、おいしい鮎を求め全国からファンが訪れる。悠久の時を感じる店内で味わう鮎料理は、格別。